※写真はイメージです.本文との直接の関係はありません

 街を歩くと、たいていの男性は振り返る。
「ほーーう、きれいな人だ」
 そこが、新宿あたりだと、街並みを歩くだけで注目される美貌の持ち主だ。名前は留美子。
ロマン小説3-3 中学生のころから、クラスの男子生徒から注目を浴びていた。高校に入ると、留美子は一躍マドンナ扱いだった。生物教室の木でできた机には、ちょっとはみ出た男子高校生なのだろうけれど、いだずら書きが彫り込まれていた。木の机に直接彫っていたので消すことはできない。机が全面交換されるしばらくの間は、それがそのまま残っていくに違いない。
「あまつ風 雲の通い路 吹き閉じよ 留美子の姿 しばしとどめん」
 たしか、百人一首に入っている僧正遍昭の和歌をもじったもののようだ。なんということはない技法だ。「乙女の姿」というところを「留美子の姿」に替えただけのことにすぎない。でもそれが、机に彫られているとなると、そのいたずら書きを、その高校の生徒の多くが目にすることになる。「留美子ってどんな人だ」
 留美子が所属していたクラスの男子生徒以外の、他のクラスの生徒も「一目見てみたい」という気になってくる。留美子がいた6組には、昼休みになると、それとはなく留美子を一目見にこようとする男子生徒が、1日に2,3人はいた。見た男子生徒は、だいたいは虜になってしまうが、いくばくかの生徒は、それほどでもないといった表情をみせた。
 今だったら、スマホのメール交換で、メールでメッセージが届くのかもしれないが、そのころは「つけ文」というのだろうか、封書に入った「憧れのレター」が留美子の靴箱に入っているという告白のあり方だった。同じ高校の生徒ばかりではない。近隣の高校で、同じ電車通学の男子生徒から「つけ文」を手渡されることも、1度や2度ではなかった。
 留美子は、自分の外見が、男性の気を引くということを知らず知らずのうちに理解するようになった。自分が美貌の持ち主であり、美貌というだけではなく、男性を虜にする外見があるということをわかるようになってきた。
 まわりの生徒がそうするように、留美子も、とりててて目的はないのだが大学に進学する。渋谷にあるトレンディな大学で、流行に敏感な学生も多い。そのなかでも留美子は目立っていた。なにやかやと声をかけてくる男子学生も多かった。その頃のことだ。
「ねえ留美子、いいバイトがあるんだけど。留美子だったら高く売れるわよ」
「え、なーに」
「話だけでも聞いてみない」
ということで、興味半分もあって話だけは聞きにいくことになった。

 六本木にあるスナックS。そこでの話はこうだった。
 社会的に地位や名誉があり金銭的にもゆとりがある男性がいるのだけれども、そういう人は風俗店に行くのはちょっとはばかられる。風俗店なんかではなく、きれいな女性と一緒に時間を過ごし楽しみたいという人がいるらしい。それで、会員制として男性の名前を登録し、きれいで知的な女性を紹介しようと、そういうわけなんだと。・・・
 留美子は、自分という存在が、男性の気を引き虜にさせてしまうということを、このときにはもう知っていた。高校のときのイタズラの和歌をもじった彫り物も見ていたし、ラブレターまがいの「つけ文」を幾度となくもらったりと、どうも自分というものは男性を惑わすらしいということは、なんとなくわかっていた。その自分の特質がお金になるのであれば、それもいい「仕事」なのかなあと考えていたときだったこともある。飲食店で、時給なにがしのお金では疲れるし、そんなお金ではブランド品なんかはとうてい買えない。「割のいい」仕事は決して嫌ではなかった。
 話を聞きにいったところで、結局はバイトすることになったのだった。

 1週間ぐらいたったときだった。そのお店の人から電話をもらった。
 相手の男性は、自分で経営する中小企業の社長さんだという。一晩のおつきあいで20万円をいただけるという。風俗店の2万や3万の金額とは桁がちがう。留美子はおそるおそるだが「了解した」という返事をしたのだった。
 待ち合わせは、渋谷の洒落た喫茶店。明日の午後2時だという。
 男性との待ち合わせのときには、留美子は5分ほど遅れていくようにしていた。ちょっとじらすのも相手の気を引くためだ。男性の目印は週刊誌をテーブルの上に置いているということ。このときにはまだ携帯電話は普及していなくて、相手の男性は自動車電話ぐらいは持っていたかもしれないけれど、留美子自身はそういうものをもっているわけではない。このころの待ち合わせは今みたいに手軽ではなかった。しっかりとした時間の約束と、初対面であれば「目印となる何か」を前もって伝えておくことが、おきまりのルールだったのだ。
 5分ほど遅れてその喫茶店に入ると、目印でだいたいはすぐにわかった。男性はすでに到着していて、喫茶店の入口を凝視していたみたいだった。
「遅れてごめんなさい」
男性は、遅れなど気にしない。相好を崩して、さあどうぞと椅子をすすめる。
初めての「お仕事」だったのだけれども、どうも相手の男性は、姿かたちはよくない。小太りでちょっと頭が薄くなっていて、顔の造作もあまりよくない。あー、ちょっと憂鬱。もう帰ろうかしら。でもここで帰ってしまったら、今後のバイトもなくなってしまうことは目に見えている。
 すすめられるままに椅子に座った。
「ここのコーヒーは美味しいんだよ。ドリップでていねいに淹れてくれるからね」といって、ウエイトレスを呼び「ブルマン2つね」と注文を入れた。
「私はこういうものです」と名刺を渡された。
《東京M株式会社代表取締役社長 藤野健正》と書かれていた。
「これから1日、よろしく」と挨拶され、その後は、私の大学での専攻など、とりとめのない話をして、かれこれ30分ほどそのお店にいた。そうそう運ばれてきたブルマンのコーヒーは、穏やかなテイストで、大学の喫茶部にあるようなコーヒーとは全然ちがっていた。留美子はこのとき「上流」というものを垣間見た気がしたのであった。
 車が、ビル地下の駐車場に駐めてあるというので、そこに一緒に行く。彼が駐めていたのはトヨタのクラウンロイヤルサルートという車で、当時は、ちょっとお金がある富裕層に人気のある車だった。若者向きではない。そうそう藤野健正という社長は、年の頃は50歳前後ぐらいだろうか。留美子からみると明らかに「オジサマ」である。小太りで顔の造作もよくないので、ダンディな男性がキリッとスーツを着こなしているという感じではないが、それでも、スーツの仕立ては良さそうだった。
 助手席に体を滑り込ませる。そのときに、藤野はサッとドアをあけてくれる。このあたりは、同年齢の男子学生とはちょっとちがう。女性の扱いに慣れているともいえる所作だった。
「留美子さんは、本当にすばらしくきれいですね」
ロマン小説3-4 今日、上に着ている白の無地のブラウスでボタンが後ろ留めになっている。このつくりのブラウスだと、胸のかたちがはっきりと出る。Eカップで大きな胸の留美子は、この部位でも、男性の目をくぎづけにしてしまう。もちろんそのことは留美子は十分に認識している。この社長も、自分の胸に吸い寄せられているようだ。ちょっと誇らしい。そして、自分の胸に吸い寄せられている男性の様子を楽しむのも、これもちょっと楽しい。
『男って、単純ね』なんて思ってしまうこともたびたびだった。このときもそうだ。自分の胸に、社長ともあろうこの男性が喜々寂々としている様子がありありと伝わってくる。彼が経営する会社では、組織のトップとして威厳をもってみられているのであろう。しかし今、私の前には「社長」といった威厳などどこにもない。私という存在、そして私の体の虜になったオスがいるだけだった。
 ちょっとからかってみよう。
「私の胸っておおきいでしょ。中学生の頃からどんどん大きくなっていったのよね」
相手は、グッと生つばを飲み込んだようだった。
「すばらしい。こんな女性とデートするのは初めてだ」
いけないいけない。これから運転するのだから、私に気をとられたら危なくてしようがない。
「もう私のことは、あたまから離して、運転に気をつけてね」

「熱海に、Nというホテルを予約している。部屋から海がきれいに見えるところで、食事も美味しいよ」
 車は、用賀の料金所から高速に入り、だいたい90キロぐらいのスピードを余裕で走っている。さすがは排気量も多い高級な車だ。若者のように追い越し車線に頻繁に入って何台も抜いていくというような運転はしない。落ち着いた運転なのが安心を誘う。
「明日までは何があっても電話をよこすなと言ってある」と藤野は言う。
 
 Nホテルに着いたのは午後6時前。夕食に行こうということになった。
「ここは、和食と洋食とチョイスできるのだけど、今日はちょっと雰囲気よくと思って洋食にしたよ。ワインでも飲みながら食事を楽しもう。でも、君みたいなすてきな人と一緒に食事ができるのは最高の気分だよ」
 レストランに入ると、男性は、どうもここの常連さんのようで、席へ案内してくれるホールスタッフの男性はこんなことを言っていた。
「今日は、また、すごい美人の方とご一緒なのですね。うらやましいですよ。」
 地位や名誉を手に入れた男性は、すてきな女性を連れて歩くことがまた別のステータスにもなるらしい。今日の私は、上衣は白のブラウス、ボトムスはダークレッドの千鳥格子のミニスカート。けっこう短い。そして黒のストッキングできめている。黒のストッキングにつつまれた形のいいすらりとした脚は、そこにいる男たちの目をくぎづけにしてしまう。
 席まで店内を歩いていると、テーブルに座っている人から視線が注がれる。留美子自身は、すでに高校生のころには、こんな視線が自分に注がれていることをわかっていたので、慣れているのでどうということはないのだが、相手の男性は、ちょっとした誇らしげかもしれない。小太りで醜男とまではいかなくても、それほど目立つ顔ではない男性にとっては、留美子みたいな美貌の女性を連れて歩くことはそうそうにあることではない。20万で一夜を買っているなんていうことは、他の人には知るよしもない。自分の顔、胸、脚、男性にはそれがとても価値あるものとして見えていることを認識していた。
 どういう関係なのだろう? 歳も離れていそうだし。愛人なのかな? それにしても女性はきれいだなあ。いろいろなことを想像していたにちがいない。

ロマン小説3-2 藤野健正は、あたかも慣れているかのごとく、ワインの銘柄を言い注文する。運ばれてきたのはワインクーラーで冷やされている赤ワインとワイングラス2つ。スタッフの人が手際よくコルク栓を抜いてくれて、それぞれのグラスにワインを半分ほど入れていく。
「留美子さんとのすてきな1日に乾杯」
 スープに前菜と、今日のディナーが始まった。いずれもとても美味しい。さすがに高級ホテルだけのことはある。メインディッシュはフィレ肉。とても柔らかい。サシが細かく入った和牛だ。デイナーは、デザート、コーヒーとすすみ、ゆっくりと2時間近くをかけて楽しんだ。そんなに難しい議論はできないが、自分も多少のであれば知的なことがらでも知ってはいる。とはいえ詳しくはない。あまりボロがでないように、むしろ相手の話の聞き役にまわっていたこともあって、それほど疲れることもない会話を楽しんだのだった。

 予約してあった部屋は、客室としては最上階の10階にある。熱海市街の灯りのまたたきが広くとられた窓を通して眺望できる。藤野はルームサービスをとろうとしている。
「外を眺めながら、お酒を飲みたい気分だ。何がいい? 僕はブランデーを頼むけれど」
「うーーん、じゃあ、ジンフィズを頼むわ」
 窓に向いたソファに座る。
「すてきだ」と手を脚においてくる。
「まだだめよ。オーダーがくるでしょ」
 20分ほどでルームサービスが届いた。
 私はジンフィズを飲みながら、藤野はブランデーグラスをゆっくりとまわしている。
「こんな美人と一緒にいられるなんて、最高だね。もうたまらないよ」
藤野の手が、私のミニスカートから出ている脚のあたりにのびてきた。ストッキングごしにゆっくりと触ってくる。藤野はしばらく私の脚をもてあそんでいた。
そのうちに、藤野の右手が、私の左の胸におおうようにあててきた。
「すごく大きいねえ。最高だよ。柔らかい」 軽く揉み始めた。
あっ、ああん ちょっと声が出た。
 今度は、右手を私のミニスカートのなかにすべりこませて、左手で私の右の胸を触りだした。左手はブラウスとブラジャーごしに、私の乳房のまるみを愛でるように、そしてゆっくりと乳首あたりに指先がはいあがってくる。右手は、ストッキングとその下のパンティの布ごしに、私のアソコに刺激を与える。
ああーっ。だめよ。
「もう僕は、たいへんなことになっている」
と、藤野は私の右手を彼のあの部分に導いた。そこには、硬くそそりたった「彼のもの」があった。それは、私を欲しがってたまらないといったふうに脈打っていた。
 彼は、私を、お姫様だっこで、ベッドルームのダブルベッドに寝かせつけた。そして甲斐甲斐しく私の脚を触りながら、ミニスカートのホックをはずし、スカートを下ろしていく。黒いストッキングにつつまれた足をゆっくりと愛撫しながら、愛撫はつま先へと下がっていく。黒のストッキング越しに透けて見える足指の赤いペディキュアはちょっとエロチックだ。自分自身にはなんの価値もない黒ストッキングにつつまれた、ちょっと蒸れた足指。それを藤野はさも愛おしげに愛撫している。藤野の欲棒はますますいきりたっていく。
『男って不思議だわ』
 藤野はようやく、腰のあたりからパンティストッキングを下ろし始めた。ゆっくりとたくし下げていく。甲斐甲斐しい。それはあたかも留美子の下僕のようでもあった。黒いストッキングを脱がせた部分は白い肌があらわになり藤野の欲望はさらにかきたてられる。ベッドの下には、今そのときまで留美子の脚を薄く透けるようにつつんでいた黒ストッキングが、その主人公を失ってだらりとおかれていた。
 藤野は、黒のパンティストッキングを剥いだあと、薄い布地でストッキングと同系色の黒地に花柄があしらわれているパンティごしに私の秘部にキスをする。
ああん・・・ちょっと声をあげてみる。
 次は上衣を脱がせようとするのだが、彼はここでちょっととまどう。ボタンが前にないのだから。留美子の性の下僕はとまどった表情をした。
「このブラウスって、うしろにボタンがあるの。うしろに手をまわしてはずしてね」
私は体を横に向けて、彼がボタンをはずしやすいような姿勢にした。すぐにわかったらしく、これも甲斐甲斐しくはずしていく。
『男の人ってたいへんね。女性の衣服をひとつひとつとっていかなければならないのだから』とちょっと思ってしまう。でもそのことは、男性にとっては、一夜を迎える前の刺激で前戯のひとつでもあるのだが、留美子にはそこまでの心理はまだ理解できていない。
ロマン小説3-9 ボタンをはずしたブラウスは、簡単に脱がすことができた。ブラウスの下には、黒地に模様が入ったブラジャーと、色鮮やかな赤のスリップが露わになった。ミニスリップだ。令和時代の今は、スリップをつけていない女性も多いが、このころはスリップを身にまとうのはむしろ普通だった。留美子のこの日の官能的な赤のスリップは留美子の白い体をよりセクシーにつつむ。藤野には、赤のスリップと黒のブラジャーにつつまれた留美子の肢体はとてもまぶしかった。藤野の下半身はいきりたち疼いている。
ロマン小説3-8 彼もそそくさと、シャツを脱ぎズボンを下ろす。彼のブリーフを破れんばかりにつきあげた「彼のもの」が薄暗い室内でもはっきりとわかる。50歳ぐらいになっても元気なものだ。こんな美しい女性がこれから自分のものになる・・・そんな気持ちの昂ぶりがあるのかもしれない。
 下僕としてゆっくりとていねいに相手を喜ばせたい気持ちと、アソコは天を突くようにいきりたち、前戯をすすめるだけではたまらなくなっている気持ちとで、ちょっと葛藤が始まっているかのようだった。
 性の交わりで、ときには自分の欲望をコントロールしつつ能動的にあれこれとすすめなければならない男性に対して、ただ受け身で、相手のなすがままに身をたゆたえていればいい女性は、ずいぶんと楽だなあなどと思う。そして今夜のように、かなり高い金額の謝礼をもらえるというのだから、女性であることの特典はすごくいい。さらには、相手から受ける快感をそのまま受け止め、そしてその快感を素直に表現すればいい立場だというのもとてもいい。男性はなかなか声を出すこともはばかられる部分があるのだが、女性は、素直に声を出せる。そしてその声によって、男性はいっそう萌えていくらしいのだ。
 ああーっ、いいわ、いやーーん・・・感じたままを表現すればいい。留美子はその女性のポジションに、今、幸せを感じていた。女に生まれてよかった。男だったら、こういうときでもたいへんよね。
ロマン小説3-6 藤野は、留美子の薄い赤地のスリップの肩紐に手をかけ、肩からそっとはずしていく。スリップの生地はなめらかで心地よい。スリップを頭の方に持っていき体からはずすと、留美子は、ブラジャーとパンティだけになってしまった。藤野はさらにブラジャーのホックをはずすために手を留美子の背中にまわした。ホックをとるとブラジャーは簡単に体から外れた。と同時に、留美子の形のいいEカップの胸がポニョっと、いやプルンと露わになる。心持ち胸がゆれているようだ。
 藤野はもうたまらなくなった。留美子の乳房に吸い寄せられるかのように、舌を留美子の左胸の乳首の先端に這わせる。ゆっくりと乳首のまわりから先端に向けてなめていく。舌のちょっとしたザラザラが留美子の乳首を刺激する。
 んんっ・・・ああーっ、あーーん、いやっ、んんーっ
 留美子は自分が何を言っているかわからない。しびれるような快感が脳髄をつらぬく。
 藤野の舌は、今度は右胸に移ってきた。同時に、藤野の右手の指先は、留美子の左胸の乳首をまさぐっている。
 ああーん、んんーーん
ロマン小説3-7 舌をはずした藤野は、左手を留美子の右胸に這わせ、その右手を下に下げていき、手はついに留美子のパンティのゴムをくぐる。藤野の手は留美子の叢にとどき、すぐに、秘部の裂け目に中指を吸い込ませていった。小さな突起を感じた藤野は、そこを軽く触る。そのとき、留美子の体がビクンとふるえた。
 いやーーん、ああーっ・・・ああ・・ああ
 留美子の赤く塗られたセクシーともいえる口びるから喜悦のうめき声が何度も何度も発せられた。もちろんその秘部はぐっしょりと濡れている。
 藤野も、その欲棒は、はちきれんばかりに怒張していて脈打っている。彼は右手をその欲棒にそえて、留美子の秘部をめがけて挿入してこようとした。その先端が少し入り、まもなく半分が入る。そして、藤野は腰を突くかのように、欲棒の残りの半分を留美子のなかにググッと入れた。
 うっ・・・藤野も低いうめきをもらす。腰をローリングさせるかのように、また、上下するかのように、留美子のなかでピストン運動をしていく。そしてその動作はますます激しくなっていく。
 ああ・・ああ・・んんんーん
 留美子もいっそう大きな快楽の声をあげていた。
「ああ、もうだめだ。行くよ」と、ますますピストン運動がはやくなっていった。そしてそのとき、ウッという小さな呻きとともに、藤野の欲棒の先端から白い熱い液体が留美子なかに放出された。藤野の欲望は留美子のなかで頂点に上りつめ果ててしまった。
 その快感に、放心したように、藤野はそのままの体位を保っていたが、しばらくしたあと、萎えかけた欲棒をそっと抜いた。
 はあ、はあ、はあ 藤野はあえいだ。まだ残りの液体なのか欲棒の先端あたりからにじみ出ている。でも、藤野の欲棒はその勢いを失ったかのように怒張は萎えずいぶんと小さくなっていった。快感の余韻とともに、「自分はなにかバカなことをしたのかな」と、藤野にはちょっと覚めた気持ちも少し湧いていた。とはいえ、すばらしい美人だとまわりからも賞賛される留美子を自分のものにしたという征服感はなにごとにも代えがたかった。

 行為のあと、気持ちの昂ぶりが覚めた藤野であったが、ティッシュを取り出して、留美子の秘部から外にしたり落ちている藤野の体液をやさしく拭いてくれた。こらあたりは、若い男性ではできない落ち着いた年齢の男性ならではのことだろう。2人は、しばらくベッドで快感の余韻を冷ましたあと、シャワーを使い、お互いの体液がついたところを流しきれいにととのえた。
 合意があり了解のうえでとはいえ、留美子は藤野を好きだというわけではない。金銭的での一晩のつきあいである。愛しているという相手ではないので、自分の秘部に挿入された欲棒の痕跡はあまり気持ちがいいとはいえない。勢いのあるシャワーで、自分の秘部をしっかりと洗い流していった。
 シャワーからバスタオルを体に巻いて出てくると、藤野はすでに身支度を終えていた。
「これは今日のお礼だよ」と、20万円を渡してくれ、さらに、「君みたいなきれいな人とこういうときを持てたことの感謝の気持ちだ」と、さらに10万円を上乗せしてくれた。全部で30万。一晩の自分の体が30万円になったということになる。
 高級ホテルに泊まり、値段も高そうなフルコースをごちそうになり、さらには性の快感も得た。相手は好きだとかいう人ではない。イケメンでもなくむしろ平均以下という造作の男性だ。セックスのときの快感はあったとしても、この人とおつきあいするという気になれる人ではない。そこはちょっと我慢しなければならないとしても、たいして労力を払うこともなく、おいしいものもいただき、性の快感も得た。そして30万という報酬。・・・これが高級コールガールということなのか。お金を手にしたときに、そのことを実感したのだった。
 私の体を奪いあうかのごとく男性が求めてくるのは、これからそれほど長くはないだろうとも思う。10年間ぐらいだろうか。街を歩けば誰でもが振り返るような美貌と男性を虜にさせるセクシーな容姿は、そこに価値があるうちに高く売りつけておかなければと思った。ヴィーナスの神が与えたもうた自分の容姿を最大限に男性に高く売っていこう。それはある意味では倒錯なのかもしれない。それでも、そのとき、留美子は、高級コールガールとしてやっていく決意をかためたのだった。
『だって、女として美しく生まれてきた特典を思う存分に活用したいわ』

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