※写真は、本文のときとは関係ありません。本文にかかわってのイメージとして掲載しています
女性が自分の権利を主張できる雰囲気が高まってきた今日、そして、セクハラなどのハラスメントへの批判をしっかりと言えるようになった今日、それはジェンダー平等の意識が高まってきたことだと思われます。でも、昭和の時代はずいぶんとちがっていました。会社内で、男性が、女子社員のお尻をすれ違いざまに触るなどというシーンが、コメディ映画のなかでよく使われていました。 これからの話はその時代のことです。今は、電車内での痴漢はかなり減っていて、「痴漢は犯罪」という意識が普通になりつつあるのですが、昭和の時代は「痴漢される女性の側に隙があったのだ」と思われることは多々でした。
女性が自分の権利を主張できる雰囲気が高まってきた今日、そして、セクハラなどのハラスメントへの批判をしっかりと言えるようになった今日、それはジェンダー平等の意識が高まってきたことだと思われます。でも、昭和の時代はずいぶんとちがっていました。会社内で、男性が、女子社員のお尻をすれ違いざまに触るなどというシーンが、コメディ映画のなかでよく使われていました。 これからの話はその時代のことです。今は、電車内での痴漢はかなり減っていて、「痴漢は犯罪」という意識が普通になりつつあるのですが、昭和の時代は「痴漢される女性の側に隙があったのだ」と思われることは多々でした。
さて、女装子の私にとって、痴漢されるということには、とても複雑な気持ちがありました。もちろん第一には、『うわっ、気持ち悪い』『やだ、恐い』という感情があって、その反面、『女性と思われたのだ』というなんとなくの充足感があって、交錯した感情がありました。
「宮崎留美子の小説」のなかのひとつの話として、初めて痴漢されたときのことを書いていますが、今回は、もっとあとの話です。
昭和のころ、池袋と赤羽を結ぶ路線に赤羽線というのがありました。今は埼京線の一部になっています。そして今も頻繁に走っている京浜東北線。これらの路線は、通勤ラッシュのとき、昭和の時代はものすごく混み合う路線でした。今はずいぶんと緩和されつつあるようです。


自分の脚には、ちょっとばかり自信があったのか、脚を出すスタイルは好きでした。別に「男を誘いたい」という気持ちがあったからではありません。自分の脚を見せて歩くことに快感があったのだと思います。でも、男性にとっては、私のミニスカートスタイルをエロチックな目で見ていたのでしょうね。私と、私に痴漢してくる男性との間で、感覚の齟齬があったのだと思います。
「キミのミニスカート姿、カッコイイね」と、声をかけてくる男性がいたり、あるときには、階段の所で、スカートの下から写真を撮られたこともありました。
また別のとき、「うしろにいた男が、キミのスカートの中を撮っていたよ」と注意してくれた方がいて、そのときに、写真を撮られていたことに気づいたことがありました。とはいえ、その盗撮男を警察に突き出すわけにもいきません。そうなると、私が女装子だということを明らかにしなければならなくなってしまいます。
私のパンチラ見たいとか触ってみたいという性欲がらみの男性と、ミニスカートで颯爽と歩きたいという私との気持ちの乖離は、電車内で痴漢されることにつながりました。
駅の階段を上るとき、一応、スカートの裾に手をあててパンチラにならないようにして上るのですが、それでも見えてしまうことがあったのでしょう。私への痴漢をねらっている男性は、そのあたりから、私のあとをつけてくるようです。
私のお尻に異変を感じたのは、電車が発車して間もなくの頃。電車の揺れでお尻に何かの異物を感じるのかと思われるぐらいのかすかな感触。でもそのままにしていると、その次には、明らかな意思をもっての異物が感じられ、徐々に、手で触られているような感触が伝わってきました。初めは手の甲だったのが、次には手のひらになっていき、指でお尻を押すような触り方になっていきました。私は体が硬直してしまって、ただただされるがままという感じだったのです。
右側のお尻に手の感触があったのが、今度は同時に、左のお尻にも別な感触が・・・ギュウギュウ詰めの電車内で、何人かの男性に囲まれていました。その何人かの男性が、同時に私に痴漢してきたみたいなのです。
お尻を指で揉むようにする人、お尻からふとももあたりをなでるような人、どうも複数人です。ここまでくるとちょっと恐怖です。見ると、スーツを着てネクタイをピシッと締めているサラリーマンです。会社や家では真面目なオジサンなのかもしれません。ひょっとしたら、大手町の一流企業のオジサンか、はたまた、霞ヶ関の高級官僚か。この人が痴漢だと推測できるような感じではなくて、実に真面目そうなオジサンなのですが、私のお尻やふとももに、そのオジサンの手が性欲の塊として触ってくるのです。今だったら、摘発されるリスクと隣りあわせなのでしょうが、昭和の時代は、痴漢はすごく頻繁に普通に起きていたのでした。

それでも、私の右手で、右側のお尻を触っている男性の手をはねのけようとしました。一応ははねのけられるのですが、またすぐに触ってきて、今度ははねのけようとする私の手を握ってくるのです。
『イヤーッ ヤダーッ』と心の中でわめいて、手を振り払います。でももうこのときになると、男性はますます図々しくなってきていました。摘発されることはないと考えたのでしょう。
生温かい手が、私のストッキング越しのパンティ部を右に左に、上に下に動くのです。ちょっとばかり指に力をこめて、お尻を揉むような動作もありました。
生温かい手が、私のストッキング越しのパンティ部を右に左に、上に下に動くのです。ちょっとばかり指に力をこめて、お尻を揉むような動作もありました。
そしてついに、私のパンティストッキングに手がかかり、それを下ろしてこようとする意思が感じられました。パンストのゴムのなかに指が入ってこようとしました。万事休す。
「お願い、やめてください」と、私は小さな声で右側の男性にささやきました。依然としてしらーっとしています。でも、ちょっとばかり手をひっこめたようでした。

池袋、池袋・・・というアナウンスとともに、電車は、池袋のホームに滑り込んでいました。多くの乗客とともに、押し出されるといった感じで、電車のドアからホームにはき出され、このときの「3人からの痴漢電車」は終わりをつげたのでした。
いやーーっ、見知らぬ男性が、私のお尻を触っているう。やーーだあ。でも、私のことを女だと思われていたあ。私のお尻を触ってハアハアしていたあ。なんだかドキドキ・・・、でも、見知らぬ男性の手が、私のパンスト越しにパンティを触ったあ。嫌だあ、でも、ドキドキ。
それにしても、いかにも謹厳実直そうなオジサンが、何食わぬ顔して、単なる一乗客として、でも、ギュウ詰めの電車のなかで、下部にあって他人からは見えないところで、謹厳実直そうなオジサンの手が、私のお尻を這っているう。・・・初めて痴漢にあったときから10年ぐらいすぎたころの出来事でした。
このとき、私が痴漢に遭遇した電車は、今は、JRや警察の痴漢撲滅キャンペーンや、車内を撮るビデオカメラの設置などで、痴漢は急減していると聞きます。痴漢行為を行うと、下手をすると、会社をクビになるなど、人生を棒に振るようなことにもなりかねません。ここに書かれた話は、「男だったら痴漢ぐらいはする」といった昭和の雰囲気の中でのことです。そして、電車の混雑もずいぶんと緩和されてきたようです。
「3人の男性からの電車痴漢」というようなことは、よほど電車が混んでいてギュウギュウ詰めでないと起こりにくいことだと思います。私も、これほどのことは、このあとはありませんでした。まして、痴漢撲滅キャンペーンがなされたり、混雑度合いが緩和してきたりしている今は、もっと起こりにくいと思います。
このあとも、現実にありえたのは、こんな感じかなあ。ウトウトと眠っていると、横に座っていたオジサンが、私のふとももの下に手を置いてくる・・・なんてことです。眠りこけていると気づかないこともあるのですが、それでも違和感にハッと目を覚ますと、スッと手をひっこめたりします。
痴漢をする男性の執念、恐るべし。いろいろと考えるのですねえ。
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